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2003年に霞ヶ浦にて日本国内最初の発生が報告されたコイヘルペスウィルス(KHV)症は、その致死率の高さから大変大きな問題となっております。
鯉の生産者は、一切の鯉の仕入れを停止し、独自の親鯉/販売用鯉を守る努力をしております。しかしながら鯉の流通業者は、
こうした生産者にくらべ、KHV
に遭遇する機会が多いとされます。常時、鯉の仕入れをしなければ、商売が成立しないためです。
私共、大樹養鯉園は、鯉の流通業者です。
鯉の取り扱いに際し、大樹養鯉園では次のような対策を実施し、御客様に安全な鯉をお届けいたします。
1)仕入れ先生産者でのPCR検査実施の斡旋/一定期間の管理試験の後の仕入れ
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病気の疑いのある鯉を、水際でシャットアウトいたします。
2)一定水温での飼育管理 (発症水温での飼育)
--- KHV
が活性化する水温で鯉の飼育管理が可能な加温施設を有している、且つ、
信頼できる養魚場からの魚のみを仕入れています。
3)同一個体群からの抽出テスト。
--- 一旦、大樹養鯉園で仕入れた鯉は、各群ごと、全てをPCR検査にかけます。
また、同一固体群からの抽出が不可能な場合(大鯉や品評会用など、)、予め準備された検査用鯉を同一の池に入れて、
一定期間の飼育管理後に検査用鯉をPCR検査にかけます。
御客様には、検査の日時を明記した書類を鯉と同封し、発送いたします。
KHV は、ウィルスによる疾病です。ウィルスを目で確認することができない以上、厳しすぎる安全チェックというものはあり得ないと考えます。
KHV
を身近なものだと認識し、その上で、安全な鯉飼育のご提案をさせていただきます。
御客様に置かれましても、鯉の天然河川への放流/河川からの持ち込みをやめる、安全でない疑いのある鯉は購入しない等、
自衛に努めていただきたいと思います。
一日も早い、事態の終息を願っております。
大樹養鯉園 溝田 健二 |
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